友人でもあるピアニストの渋谷次さんに薦められて観た映画です。
「ELLE」の編集長だった42才のボビーがある日突然脳梗塞で倒れ、視覚、聴覚、知能機能は健在なのに、全身麻痺という苦悩を背負ってしまいます。唯一自分で動かす事の出来た左目の瞬きで、話す方法を教わり、自伝小説を書き上げるまでの実話を映画化したものです。
予告編は軽い感じに見せているけれど、実際本編を見ると、深くて静かで、でもユーモアに満ちていて、映像も音楽もとにかく美しくて、DVDを2回続けて観てしまいました。
肉体が動かなくなったボビーは、記憶力と想像力をもって、自由に心の中で夢想し、欲望を満たしていくけれど、その表現が切ないほど正直で心動かされます。